いわゆる第1文型<V>の感覚:自分が“対象”、自律する感覚
このところ仕事が忙しくて、なかなかブログにUPできませんでした。
さて…5文型の感覚を勉強しなおしていたのですよね。
“いわゆる第3文型”<V+■>は、形而上学的な主体と客体(対象)の関係があるという、
“まず対象ありき”で『力が及ぶ』『影響を与える』感覚でした。
では次は、“いわゆる第1文型”と呼ばれているカタチです。
一般的な文型の表記では『SV』
『ハートで感じる英文法』では、主語(S)が抜かれたカタチで<V>と表記されています。
この型は、動詞を説明する語が後ろに付いてこないので、極めて単純!
大西先生の説明では、『単なる動作』ですね(笑)
でも、それだけですと、どのような感覚だとこの文型を使うのか、なんだかよく分かりませんね。
第3文型のカタチと比べてみると、SVOのOが在りません。
Oは『力が及ぶ』『影響を与える』“対象”でした。
このときには、主語よりも外に“対象”が存在したわけですが、
この第1文型ではOが無く、動作の“対象”は主語(もしくは前の要素)ということになりますね。
つまり、自分(主語、前の要素)という“対象”に働きかけることになり、
自分が動いたり、自分が何かをしたりする感覚だといえそうです。
何か例を見てみましょう。
I go to school.
これは、述部だけを見ると
I go + (to school)
になっていて単純明快!
“I(自分)”が、“go(行く)”感じです。
自分(主語、前の要素)がVの“対象”です。
ところが、先日引き合いに出した例文を見ると、一瞬あれっ?と思ってしまいます。
I have to study English.
I go to school.と同じカタチをしていますけど、
これは第1文型でしょうか?
『ALL IN ONE』では、SVOC(“いわゆる第5文型”)の“C”にto不定詞が来ることがあると説明されています。
to不定詞は動詞の補語に成りうるということになります。
そう考えると、“to study English”は、Cとなって、第二文型SVCとも捉えられるのではないのか…???(苦笑)
そもそも“C”(補語)って何なのでしょうか?
多くの場合、第5文型よりも先にいわゆる第二文型が説明され、
その時に、このような説明がされています。
------------------
「主語とイコールの関係」になる動詞の後の要素を「補語(C)」と呼びます。
------------------
う~ん…いわゆる第2文型ではその通りなのかもしれないですけど、
第5文型SVOCではS=Cとはならず、O=Cとなりますから、
正確に説明するためには、『“前の要素”と=(イコール)の関係になるものを補語』と言わなければなりません。
よくよく考えて見ますと、『“前の要素”と=(イコール)の関係になる…』は、
英語の大原則『並べると説明』(二つの要素が並ぶと、後ろは前を説明する)のことを言っているに過ぎません。
なぁ~んだ!文の後ろ側に来る要素は皆“C”と同じ機能をするということじゃないですか!
あまり深く考える必要は無さそう。
後ろにCが来るとか来ないというのは大した問題ではなく、
動詞の後ろに、Oが来るか来ないかが大きな分岐点になるわけですね!
というわけで、動詞の後ろにOが来ない“いわゆる第1文型”は、
自分自身が“対象”となり、自分に力が及ぶ、自分に働きかける、自律する感覚です。
…というよりも、自分自身(主語、もしくは前の要素)が行為の“対象”となり、『自分に力が及ぶ』、『自分に働きかける』、『自律する』感覚の時には、いわゆる第1文型<V>を使う、ということになります。
これでスッキリしました。
このように捉えると、微妙なニュアンスの違いが出てきますね。
I will drive you to the station.
第3文型で引用したこの例を、第一文型のカタチに変えるとこうなります。
I will drive for you to the station.
なんだかジャパニーズ・イングリッシュ炸裂ですけど、
この二つの文は違う雰囲気が漂うことになります。
前者は、駅まで車で送ってあげたい“あなた”がまず存在し、それを私が行うニュアンス。
それに対し、後者は、私が運転することがまずあり、それが“あなたのため”であるニュアンスになります。
大した違いではないと言えばそうなのですけど(笑)
それに、自分自身が“対象”という文のカタチの感覚がわかると、次の文もとても味わい深く感じられます。
I think, therefore I am. 我思う,ゆえに我あり(デカルト)
thinkの“対象”が自分であり、それにより自分が存在する。
自分自身にVの行為が向かっている感覚が滲み出てくる感じがします(笑)
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